MIX CLOUD LCR Disco-21

しばらくNYサウンド物が続いたので、
今回は少し趣向の違うNew WaveやRockな音を中心に集めています。
下記LCR Disco-21のリンクボタンを押して頂くと、
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楽しんで頂けたら幸いです。

LCR Disco-21
shuroom

  1. Thieves Like Us / NEW ORDER 1984
    NYを本拠地とするプロデューサーARTHER BAKERと共同制作された、シンセサイザーを主役に置いた彼らの作品の中でもメロディアスな部類に入る12inchです。アルトマン監督の映画に原題『Thieves Like Us』(邦題『ボウイ&チーキ』)という作品がありますが、メンバーのBERNARD SUMNERはこの映画にちなんで題名をつけたとインタビューで語っています。また、彼らやDEPESHE MODEなどから多大な影響受けたエレクトロ・ポップな多国籍バンドTHIEVES LIKE USのバンド名はこの曲から来ています。

  2. Black Stations / White Station (instr.) / M + M 1984
    1980年に『Echo Beach』のスマッシュヒットがある、カナダのNew WaveバンドMARTHA AND THE MUFFINSがM+Mとバンド名を改変して84年にリリースした12inchのB面インスト。発売当時NYアンダーグラウンドのDJ達が好んで掛けたマニアックな一曲です。

  3. Moon Rocks (cassette ver.) / TALKING HEADS 1983
    TALKING HEADS7枚目のアルバム『Speaking In Tongue』に収録された曲の12inchシングル。副題にCasette Versionとあるのは、LPレコードやCDに入っているのはショート・ヴァージョンで、カセットテープ版にのみロング・ヴァージョンが採用されていた事から12inchにはこのように記載されています。

  4. Love on The Rocks (instr. remix) / LAMA 1983
    CHAPLIN BANDの『Il Veliero』のKATMANDUによるカバーUK盤リミックス。オリジナルよりエレクトロ感をさらに強調したインスト・ヴァージョンになります。

  5. Sound on Sound / ANTONIOU 1982
    EliteレーベルのANDY SOJKAが同レーベルを代表するATMOSFEARのメンバーだったANTONIOUをプロデュースした12inchシングルのB面。A面『Street Sound』のインスト・ヴァージョンになるこの曲はオリエンタルなリフにボコーダーのコーラスが絡んだ個性的なナンバーです。

  6. African and White (remix and extended ver.) / CHINA CRISIS 1982
    UKはリバプールのマイナー・レーベルInevitableよりリリースされたデビュー12inchシングル。ピュアでディープな独特のサウンド・プロダクションはすでにこのデビュー曲で確立されています。当時数あるNew Waveバンドの中でも彼らにだけは他とは違う何かを感じていたのですが、後にSTEELY DANのWALTER BECKERをプロデューサーに迎えたアルバム『Flaunt The Imperfection』を聴いてひとりで腑に落ちていた事を思い出しました。

  7. Dance Fantasy / FREE LIFE 1979
    EARTH, WIND & FIREのPHILLIP BAILEYプロデュースの9人組ファンクバンドの12inch。イントロからスペーシーでロック・フィール溢れる70年代ディスコです。

  8. TV Treated / THE NEON JUDGEMENT 1988
    エレクトロニック・ボディ・ミュージックのルーツの一つとしてその名を知らしめたベルギーのインダストリアル・デュオNEON JUDGEMENTの代表曲オリジナル・シングル12inch。アンダーグラウンドな匂いプンプンです。

  9. Sapphire / ZOMBI 2006
    現在進行形の若手2人組プログレ・バンドZOMBIは、アメリカ人でありながらTANGERINE DREAMやGOBLINなどヨーロピアン・プログレッシブに影響を受けた稀有な存在です。アナログ・シーケンサーやアナログ・シンセにこだわった彼らの作り出す音楽はリズムはHouseでも中身はプログレです。

  10. Mr.Soul (dance remix) / NEIL YOUNG 1982
    NEIL YOUNGが何を思ったかテクノに接近して1982年に制作したアルバム『Trans』からの12inch dance remixです。当時ファンの多くから非難を浴びたアルバムですが、彼の初期代表作をマッドなコズミック感覚で焼き直したこのヴァージョンは今聴くとそれほど悪くはありません。

  11. The Bogus Man / ROXY MUSIC 1973
    BRIAN ENO最後の参加アルバムになったセカンド『For Your Pleasure』より。初期ROXY MUSICの変態性を前面に打ち出したクールな長尺ロッキンBoogie。JazzyなANDY McKAYのサックスが最高です。

  12. Matte Kudasai (please wait for me) / KING CRIMSON 1981
    KING CRIMSON最初の再結成ファースト・アルバム『Discipline』からの12inchプロモ・シングル『Elephant Talk』のB面2曲目。日本語で「待ってください」はギター&ヴォーカル担当のADRIAN BELEWの作品。ROBERT FRIPP先生のギターが美しい、アンビエントな名曲です。

中野裕之監督による『EDEN/エデン』

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
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Cinema Discussion-12で取り上げたフランス映画『EDEN/エデン』について、『FLYING BODIES』中野裕之監督から寄稿頂きました。

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
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情報無しに映画を見る。

DJライフを描いたフランス映画。

映像のタッチは黒が締まっていなくて優しいトーンのフランス映画調。

そしてフランス映画だから無駄に着替えで女優の裸を見せる。

そういった定番が過ぎさって48分目くらいでようやく
何を描きたいのかってシーンが出てくる。
その次は1時間27分あたりかな。

クラブで音を楽しむっていう経験がない人には
なかなかわからないだろうけど、目をつむって
そこで今まさしくミックスされている音楽の渦に入り込んで、
ビートキックとローベースが
うなりをあげて身体を動かすグルーヴがやってくるような
事をこのEDENは表現している。

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS

音を楽しみ、音に熱狂してダンスする
これがクラブの醍醐味。

だからこの映画は目をつむってもいい。

音がすぐれた映画だから。

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
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コカイン中毒とかっていう映画で定番の役も
昔のロックじゃあるまいし、イマドキの人は
そんなんやらないよって感じだけど、映画の
主人公の設定が90’Sくらいからやってるので、
まあ、しようがないかもね。

ダフトパンクのトマたちが来日して僕が始めて会った時は
21歳だったな。
エマニュエルがナカノ、アニメを作りたいって
言ってるんだって青い澄んだ瞳で言い、
横に座っている若い2人は松本零士に会いたいと言った。
とてもクレバーな印象だった。
EDENにもダフトパンク役が出てくるけど本人たちがどうか
僕は顔も忘れたしわからないなあ。
まあ、再現映画だから役者だろうな。

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS

好きなことをやって迷惑かけなきゃいいんじゃないかな
借金するならやめたまえ。

てなこととかさ
当たり前に重要だよ。

Apple musicが始まり、音楽業界とアーティストたちが
膨大な影響を受けて衰退していくであろう現状にあって
アナログレコードでDJをするという時代の価値観の
ほうが数千倍よかったでしょと僕は思うのだった。

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
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『EDEN/エデン』
9月5日より新宿シネマカリテ、大阪ステーションシティシネマほか全国順次公開中

人はそれと知らずに、必ずめぐり会う。たとえ互いの身に何が起こり、どのような道をたどろうとも、必ず赤い輪の中で結び合うーラーマ・クリシュナー (ジャン・ピエール・メルヴィル監督「仁義」*原題"Le Cercle Rouge"より)