中野裕之監督による『EDEN/エデン』

© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS
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Cinema Discussion-12で取り上げたフランス映画『EDEN/エデン』について、『FLYING BODIES』中野裕之監督から寄稿頂きました。

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情報無しに映画を見る。

DJライフを描いたフランス映画。

映像のタッチは黒が締まっていなくて優しいトーンのフランス映画調。

そしてフランス映画だから無駄に着替えで女優の裸を見せる。

そういった定番が過ぎさって48分目くらいでようやく
何を描きたいのかってシーンが出てくる。
その次は1時間27分あたりかな。

クラブで音を楽しむっていう経験がない人には
なかなかわからないだろうけど、目をつむって
そこで今まさしくミックスされている音楽の渦に入り込んで、
ビートキックとローベースが
うなりをあげて身体を動かすグルーヴがやってくるような
事をこのEDENは表現している。

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音を楽しみ、音に熱狂してダンスする
これがクラブの醍醐味。

だからこの映画は目をつむってもいい。

音がすぐれた映画だから。

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コカイン中毒とかっていう映画で定番の役も
昔のロックじゃあるまいし、イマドキの人は
そんなんやらないよって感じだけど、映画の
主人公の設定が90’Sくらいからやってるので、
まあ、しようがないかもね。

ダフトパンクのトマたちが来日して僕が始めて会った時は
21歳だったな。
エマニュエルがナカノ、アニメを作りたいって
言ってるんだって青い澄んだ瞳で言い、
横に座っている若い2人は松本零士に会いたいと言った。
とてもクレバーな印象だった。
EDENにもダフトパンク役が出てくるけど本人たちがどうか
僕は顔も忘れたしわからないなあ。
まあ、再現映画だから役者だろうな。

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好きなことをやって迷惑かけなきゃいいんじゃないかな
借金するならやめたまえ。

てなこととかさ
当たり前に重要だよ。

Apple musicが始まり、音楽業界とアーティストたちが
膨大な影響を受けて衰退していくであろう現状にあって
アナログレコードでDJをするという時代の価値観の
ほうが数千倍よかったでしょと僕は思うのだった。

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『EDEN/エデン』
9月5日より新宿シネマカリテ、大阪ステーションシティシネマほか全国順次公開中

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