Keep That Same Old Feeling / SIDE EFFECT 1976
『Always There』のヒットを持つ彼らのサードアルバム『What You Need』からの12inchシングル。プロデューサーのWAYNE HENDERSON自身もトロンボーンで参加しながらTHE CRUSADERSので知られる名曲をトロピカルにカバーしています。
Lovely Day / BILL WITHERS 1977
大手USアパレルメーカーのCMでも採用されたBILL WITHERSの『USE ME』『Lean On Me』と並ぶ代表曲。当時どちらかと言うと,GROVER WASHINGTON Jr.『Just The Two of Us』のゲスト・ヴォーカリストで名が売れたのもあり、AORなシンガーのイメージがありました。ちなみにカッティング・ギターはRAY PARKER Jr.が担当。
Prove My Love / NED DOHENY 1981
日本ではデビューアルバム『Hard Candy』がAOR金字塔扱いで知名度の高かったNED DOHENYですが、この曲を収録したサードアルバム『Prone』は本国アメリカでは発売されず、日本限定リリースでした。ちなみに彼は有名なお金持ちの息子で、ビバリーヒルズにDOHENY DRIVEというファミリーネームのついた通りがあるほどで、自身も若かりし頃渡米の際にその通りをわざわざ見に行った思い出があります。
Here Comes My Love / ROCKET 1983
CROWN HEIGHTS AFFAIRのRAY ROCKによるファンク・グループROCKETのアルバム『Rocket』一曲目、12inchシングル・ロングヴァージョン。音もNICK MARTINELLI & DAVID TODDプロデュースで間違いありません。
Take Me To The Top / ADVANCE 1982
イタリア産ながら、本場と一歩も引けを取らないNYサウンドを展開しているADVANCE唯一のヒット曲。イタロらしいシンセ・ファンクに哀愁のコーラスが印象的な名曲です。
‘Ask The Boss / FLOWCHART 1983
こちらもイタロブギーのクラシックとして一部のマニアの間では知られた古典ナンバーです。アーバンで完璧なNYサウンドをバックに「ボス、給料あげて!」と歌っています。
Time (instr.) / STONE 1981
NYのガラージ・レーベルWest Endからリリースされた男性ヴォーカル・グループSTONEのファースト・シングル12inchのB面インストです。MIXはTEE SCOTTが担当しています。
I’m Going To Go / JAGO 1986
イタリアはFulltimeレーベルからリリースされた、イタロブギー・クラシック。当時B面インストがガラージ・ファンに人気でよく耳にしましたが、今はあえてA面歌入りの方が気分です。
The Sound of Music (european mix) / DAYTON 1983
このジャンルに興味のない方にはさっぱりでしょうが、歴史的名盤でありモダン・ファンク最高峰の12inchシングルです。高揚感たっぷりのメロディーとお洒落なヴォコーダーと厚みのあるコーラスのマッチングは素晴らしく、特にこのEuropean mixはロングヴァージョンで今でも人気の一枚です。
Don’t I Ever Cross Your Mind (instr.) / BARBARA MASON 1984
『ANOTHER MAN』のガラージヒットを持つ彼女のアナザー・クラシック。B面のインストを取り上げていますが、ヴォーカル・ヴァージョンと変わらないほど歌も入っています。
You Got Something Special / LEMELLE 1982
NYCとニュージャージーの境にあったマイナー・レーベルLeviticus Internationalからリリースされたアンダーグラウンドな12inchシングル・オンリーなナンバー。ハンド・クラップとシンセ・ベースはもちろんCINDY MIZELLのヴォーカルが気持ちいいアーバン・ブギーです。
Love Is The Answer / JAY PLAYER 1982
UKモダン・ダンサー・クラシック。プロデューサーにBILLY BUTLER、アレンジャーにAL JOHNSONが絡み、彼ららしい洗練されたサウンドに温かみのあるソウルフルなヴォーカルがフィットした少しAORな雰囲気も持った良曲です。
Hard Times / AL McCALL 1982
West Endとは思えない軽いタッチのこの曲もまるでAORのようです。SSWのARLENE HILL McCALLのデビュー・シングルでMIXはTEE SCOTTになります。
The Way It Is / BRUCE HORNSBY AND THE RANGE 1986
BRUCE HORNSBY AND THE RANGEのデビュー曲にして最大のヒット曲12inchロング・ヴァージョン。彼独特のピアノは唯一無二な存在で何年たっても未だ新鮮です。彼はJERRY GARCIAの大ファンでありDEAD HEADSだった事も公言しています。
コーディネートをスタートするにあたり、サエキさんとは、バンドのコンセプトについて、何回か意見交換をした。
ジョリッツを貫いているコンセプトは、グラム〜パンク〜ニューウェーヴという1970年代中盤〜1980年代中盤までの音楽シーンの疾走感であり、今の時代と当時の音楽シーンとの歴史的な接続だという点であった。
歴史的な接続の表現というのは、正にVINTAGE NEW WAVEというコンセプトの具現化である。
そういったサエキさんのコンセプトやイメージは、70年代のような音楽とファッションの密接な関係を再構築したいというセルクルルージュのコンセプトとも合致したので、衣装面のビジュアル的なアウトプットでも表現するお手伝いを、今回はさせて頂くことにしたのだ。
NEW WAVEが生まれた80年代初期のロンドンに目を転じると、バウワウワウや、ネネ・チェリーのいたRIP RIG+PANIC、FUN BOY THREE+BANANARAMAなどの男女混成バンドや、SLITSなど女性バンドが台頭してきた時代だった。
ロックやファンク、ヒップホップ、ラテン、ジャズなど、音楽ジャンルや、男女、白人黒人混合など、既成の世界では存在していた様々な垣根が消えて、個々のエッセンスが混ざることで、新たな化学反応が起き、NEW WAVEは、大きなうねりとして形成されていった。
ハルメンズXとReady Steady Go!がコラボレーションすることで、Vintage New Waveをテーマにした何らかの化学反応が起きる事を、今回は期待している。
今回のジョリッツのLIVEは、ジョリッツオリジナル曲と、ハルメンズナンバーを組み合わせた全8曲で構成されていた。
グラム〜パンク〜ニューウェーヴという70~80年代の英国ロックシーンの遷移を、サエキさん独特の味付けで料理したのが、ジョリッツサウンドの特質である。
テーマの一つである歴史的な接続は、サエキさん泉水さんというハルメンズオリジナルメンバーと、若手3人のミュージシャンとの緊張感を持ったセッションによって、ステージ上で具現化された。
オープニングはの『スワイプメン』は、ニューウェーヴ的なビートで刻んだサエキさんらしい今日性を持った視点の新曲。
『ラブ is ガービッチ』は、ロクシー・ミュージックの『Love is the Drug』のアンサーソング。
途中19歳のゲストボーカリスト帝子さんを交えて披露された『STAPトゥギャザー』は、何と小保方晴子さんと、彼女が大好きなビビアン・ウエストウッドがテーマ。ビビアンに、マルコム・マクラーレン、ジョニー・ロットン、更に彼女のショップLET IT ROCKなどの映像を背景に、”GO Vivienne!”というフレーズが炸裂するこの曲は、この日のLIVEのハイライトだった。
ジョリッツの新曲を含むハルメンズXのアルバム『35世紀』(ビクターエンターテイメント)は、9月21日発売予定。ゲストには鈴木慶一さんや野宮真貴さん、カーネーションの直枝政広さん、装丁画太田螢一さんと、楽しみな作品である。
その中で使うジョリッツのアーチスト写真では、1970年代中期のビビアン・ウエストウッドのショップ、LET IT ROCK~SEX時代のデザインに大きな影響を与えたジョン・ドーヴ&モリー・ホワイトのTシャツをコーディネートした。
次回アルバム発売時に、またコーディネートを紹介をさせて頂く予定である。
又Ready Steady Go!とハルメンズXのコラボレーションアイテムも開発予定である。