KawaguchiTetsuo のすべての投稿

1958年東京生まれ。 20歳でLA、30歳でParisに暮らし、旅もいろいろしてきた。 世界をぐるっと回った目を持って、今東京で何をするのかを考える。 music  early reggae&dub,mulato music(by all means),soundtracks, cinema  特別な一日 style   stile latino 、どこかtwisted感のあるコンサバ、退屈でないクラシック     rockなテーラード(チャーリー・ワッツ)、スエード、 food   pian del ciampoloと天然酵母パンと野菜のプレート,豆料理,麺

DAL CUORE サルトリアスーツの夏2017

ダルクオーレのレコメンド、裏地(袖裏も)なし、副素材一切なしのアイリッシュリネンスーツのジャケット

8月初めのGIGIの日本でのオーダー会の時期が近づくと、私どものセルクルルージュの『テーラード』のサイトを訪れる方が増えるように思います。ありがとうございます。

この8月は私自身はスーツをダルクオーレで誂えませんでしたが、2月の仮縫い時に予告して、ご報告せずじまいになっていたアイリッシュリネンのスーツを体になじませるべく着倒しています。

昨年の夏の『サルトリアスーツの気分』を盛り込んだスーツをご紹介します。昨年のオーダー時には、コットン、シアサッカーとも迷いましたダルクオーレのおすすめのウエイト感のあるドライなアイリッシュリネンがすばらしく、こちらを選択しました。色もタバコと迷いましたが、自分のテーマカラーであるネーヴィーにしました。当たり前なものを異常に着るのがテーマです。

ダルクオーレからは一切の裏地、一切の副素材なしでいこう、の提案。構築的にできるのか?袖はシャツ時が透けないか?等迷いましたが、GIGIがこう作るのが一番格好がいい、と断言し私もその提案に乗ってみることにしました。仕上がりは、生地のドライさも相まって上の写真でも伝わるサルト的構築感がすてきなスーツとして仕上がってきました。

ゴージ低め、ラペルは大きめ、ダヴルステッチ

ジャケットは、ダブルステッチにして着込んだとき味がでる様にと初めから決めていました。

ラペルは、ここのところのムードであるゴージやや低く、ラペル幅は広くしました。上の写真の様にダブルステッチのステッチワークやラペルの返りやボタンホールにサルトリア感を強く感じる仕上がりです。

ダブルパッチポケット

ディテールでは最近サルト仕立てのスーツを着た人たちのスナップにも見られる、パッチのダブルポケット。パッチポケット版チェンジポケットですね。

 

大見返しで袖裏もなし

裏地は一切なし。大見返し。背側も袖も一切ありません。正にリネンのみのリネンスーツですね。オーダー時にGIGIもいい感じに着倒しなじんだ味のあるスーツを着ていましたが、「自分で洗濯機で洗っている』と真顔でいていました。さすがに、私は麻のシャツジャケットは自分で洗いをかけましたが、このスーツは洗いません。まして洗濯機では。

 

パンツはツープリーツ、サイドアジャスター

パンツはここ数年のオーダー時の定番。サイドアジャスター、プリーツはツープリーツにしウエスマンは4cmと少し細くしプレイシーズはせずに着ています。

ちまたでもサルトリアスーツはトレンドを語るキーワード化しています。サルトリア的な要素を盛り込んだ、という意味かと思います。

私はもう少しシリアスに、作り手とのビスポークの中に自分のワードローブを積み上げていく過程に興味があります。最近のピッティのスナップでもそうしたシリアスなサルトリアスーツをノンシャランと着る若い世代がいて頼もしさとシンパシーを感じています。

 

Sartoriaスーツの気分ーDalcuoreの気分 グレンプレイド・ダブルブレステッド・スーツ

明けましておめでとうございます。私どもLe Cercle Rougeのサイトをいつもご覧頂頂きありがとうございます。本年も『赤い輪』の中にいる友人たちと、それぞれの偏った趣味嗜好を反映したゆるいくくりの中で、それぞれが深堀りを続けたいと思っております。

さて、私はしばらく投稿から離れておりましたが、スーツのオーダー時、そして仮縫い、仕上がりという1年の中で決まってきたタイミングに合わせて、今年も私の中でのスタイル感を表現できればと思います。

今回は2016年2月のダルクオーレのオーダー会で発注し、8月の仮縫いを経て、12月に仕上がったスーツを通してオーダー当時や今の『スーツの気分』を書きたいと思います。

2016年2月のサルトリアスーツの気分満載のダブルブレステッドスーツ。

昨年2月のオーダー時に自分の中にあったのは『英国的な』色合いを強めた『仕立て屋のスーツ』というテーマです。続けて投稿を読んでいただいている方には、カジュアル化の対極としてのスーツの気分はお伝えしてきましたが、今回はよりクラシックに、よりスーツ本来の美しさを取り戻すべく、ジジ(ダルクオーレ)と話しながら作りました。

まずは生地選び。オーダー時にRTWのダルクオーレの茶色のグレンプレイドを着ていきましたが、今回は初めからオーセンティックな英国的なグレンプレイド、それもここ数年自分の中で突き進んでいるストイックなスタイリングの延長としてモノトーンと決めていました。もう少し着用時期が長いウエイトの軽いものも考えましたが、ジジはFOX BROSがまちがいないとこの仕立て栄えのするウエイトのあるものを選択。ダブルブレストで仕立てることとしました。

 

ダルクオーレの気分を反映したgiro aperto

袖付けは最近ジジが気に入っていて、サルトリアスーツの新興市場である中国やアジアの独特のレトロ感のあるスーツスタイリングの仕立てでも多用しているジーロアベルトにするとのこと。今まで仕立てたものとの比較でも、肩がちょっと落ちた感じで、前作のピークドシングルスーツの攻めた感じとは違うリラックス感、男らしい肩幅を感じます。

 

ダルクオーレの気分、サルトリアな低めのゴージ

ラペルも同様にゴージを下げ、クラシックな感じにしようと仮縫い時に提案されました。前の合わせも以前に仕立てたダブルブレステッドに比べて重心が低い感じに仕上がりました。(6ボタンの一番下のボタン一つがけでも別の着方ができそうなバランス)

世界を飛び回っていろいろなオーダーを受ける中、ジジもちょっとづつ彼の気分を仕立てに反映させ変化しているように感じます。

 

私の気分、英国的なチェンジポケット

ディーテールでの『英国感』はチェンジポケット、サイドベント仕様で。オーダー時には1950年代のナポリスタイルでダブルでノーベントでいこう、とジジに提案され迷いましたが、英国スーツへのオマージュというテーマを優先させました。

ダルクオーレと私の共通した気分、ツゥープリーツ、ベルトレス

パンツは前回のオーダーのワンプリーツからさらにツゥープリーツで腰まわり、わたりにゆとりを持たせました。ツゥープリーツで、とお願いしたときのジジの我が意を得たりといううれしそうな笑顔は、きっとタイトフィッティングへの極端な振れの後で、仕立て屋として考えるスーツとしてのあるべき美しさへの揺り戻しを喜んでいるのだと感じました。

サルトリアスーツの気分、パンツの仕様

私としても股上の深いパンツをプレイシーズで前が落ちないようにつって着る中で改めてクリースの見え方の美しさに、仕立て屋のスーツを感じました。

全体としては、もちろんアームホールの攻め具合や英国のビースポークではやはり実現しにくいジャケットのコンパクトさを持ちつつ、タイトフィッティングから一線を画する適度なリラックス感と男らしさを感じる英国的なナポリメイドのスーツ(正にそれが私の今のスーツの気分)となりました。

次は昨年8月にオーダーしたアイリシュリネンのネイビースーツ。2月の仮縫い時に投稿できればと思います。(大身返しにして裏地はまったくなし!ジジは袖も裏地なしの提案でしたから、楽しみ半分、心配半分が正直なところですが)