もちろん、迷わずアナログレコードを買いました。最近アメリカで話題の「180g Vinyl Record」音質よしです。ジャケットは2013年とは思えない、30 x 30cmのアナログサイズで映えるデザイン。もろウエストコースト・サウンドを彷彿とさせる写真は、真っ白なジャケットの中に着たプリントシャツと、アルバムジャケットの枠の色を合わせるというお洒落ぶり。何より主人公エヂの容姿がスゴい。
過去にも幾つかAORを意識した楽曲を発表してる彼ですが、今回はアルバムタイトルが「AOR」。パロディとかオマージュとかで付けたのではない、正真正銘のAORサウンドを聴かせてくれます。B面2曲目「1978」は曲名通り1978年当時のSteely Danのようなアレンジとヴォーカル。A面4曲目「Dondi」では巨匠David T Walkerが、まるでMarlena Shawのバックで弾いているような、控えめだけど至高のギターソロを披露してくれています。
そんなEd MottaとDavid T Walkerが10月にBlue Noteに来日します。エヂはその歌声も魅力的なので生で2人を聴けるのが今からとても楽しみです。
オリジナルサバンナバンドのポストで、今野雄二さんや「華麗なるギャッツビー」の話題が出たので、ロクシー・ミュージック=ブライアン・フェリーについて少し。
今野さんのリコメンするアーチストは、ある時期常に自分の中の指標だった気がするが、最たるものは、やはりロクシー・ミュージックだ。
僕が初めて動くブライアン・フェリーとロクシー・ミュージックを見たのは、このNHK YOUNG MUSIC SHOWで放映したストックホルムの76年ライブである。
それまではレコードを聴きながら、勝手なイメージを膨らませていたが、このクネクネ動くアーミールックでヒゲのブライアン・フェリーは、それまで密かに持っていたイメージを覆すものだった。演奏もラフでワイルドだし、パフォーマンスもそれまで見た事のない程強烈だった。
その1年後、ブライアン・フェリーはソロで待望の初来日を果たした。3回公演があったうちの2回を見たが、会場はアーミーぽいシャツにネクタイをねじり込むファッションの男性が多かった。いきなり黒の革パンでハーモニカを吹きながら登場したブライアン・フェリーに、ここでも圧倒された。
この来日時のスタジオライブが、同じくNHK YOUNG MUSIC SHOWで放映されたが、前述のストックホルムライブとこれは放送のコンプリート版なので、お時間のある時に、是非見てみて頂きたい。70年代の最もアクの強かった時代のブライアン・フェリーが満喫出来ると思う。