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MIX CLOUD LCR DISCO-6

LCR disco-6をMIX CLOUDにアップしました。
いままでディスコと銘打ちながら、それ以外のジャンルも多岐に渡って積極的に取り上げてきましたが、今回は原点回帰ということでニューヨーク・サウンドを中心にセレクトしています。
ニューヨーク・サウンドとは、主にダンス・クラシック愛好家の間で使われる言葉で、1979~1985年頃のニューヨークのディスコやクラブで流行った曲達を総称してそう呼んでいるようです。
その特長を明確に説明するのは難しいのですが、俗にいうフィラデルフィア・サウンドのような70年代全盛だった典型的なディスコ・ミュージック(BPM120~130)と比較すると、ややゆったりしたテンポ(BPM110~118)が多く、より都会的でモダンな楽曲が目立ちます。
キラキラした上物やファットなベースラインを前面に押し出しながら、ドラムパターンは一見バリエーション豊富なようで基本は踊りやすい4つ打ちです。
キーボードやシンセがリードを取る曲が目立つ中、当初はバンド形式のファンク・グループが多かったのですが、機材の発達により1984年頃を界にベースやドラムも徐々にキーボード化され、弦楽器や打楽器による生演奏の醍醐味は薄れて行きます。しかしそんな過渡期だからこそ、例えば当時は時代遅れと評されながら、後に名曲となる作品が見つかるのもこの時代の面白さです。
とか散々言っておきながら、
後半3曲はニューヨーク・サウンドじゃないですね。。。
下記LCR Disco-6のリンクボタンを押して頂くと、
MIX CLOUDのページにジャンプします。
楽しんで頂けたら幸いです。

LCR Disco-6
shuroom

1. Cheating / PRESTIGE 1983
これぞザ・ニューヨーク・サウンド。この手の音が好きな方々からはなかなか人気の一枚なのですが、本作含めてシングル2枚を発表しシーンから消えたマイナーグループのデビューシングル。イントロから入ってくるフレーズ「チ・チ・チ・チ・チーティン♪~」は、一度聴いたら忘れられません。

2. Rescue Me (instr.) / SYBIL THOMAS 1983
数多くのガラージ・クラシックをリリースしていたWEST ENDからのミディアム・ブギーB面インスト。同レーベルを代表するRaw Silkの女性リードヴォーカルSybil Thomas唯一のソロ作品。チョッパーなベースが心地よいです。

3. For You and Me / AFFINITY 1984
1970年発表アルバムが名盤なイギリスのJazz系プログレ・バンドAFFINITYではありません。1984年フランス発のマイナー・ディスコ・グループによる12インチのB面。哀愁系白人ブギー。

4. I Found Lovin’ / FATBACK 1984
50~60年代から活躍してきたドラマーBill Curtis率いるファンクグループ、FATBACK BAND。時代の流れか1979年にバンド名からBANDを外してよりディスコな方向に傾倒して行きます。メロディアスで極太のシンセ・ベースが腰を揺らすメロウブギーに仕上がってます。

5. Out of The Night / SERGE PONSAR 1983
フランス産黒人シンガーによるニューヨーク・サウンド。軽快なギターカッティングやシンセのエフェクトが効いているモダンなユーロ・ディスコです。

6. I Need Your Love (disco dub) / CLEM CURTIS 1979
サブタイトル通り、ダビーなセミ・インスト・ディスコ。今でこそディスコ・ダブという単語は一般的になりましたが、1979年にその原点とも言うべき曲がすでに存在していました。

7. Set It Off (remix)(12′ club version) / C SHARP 1985
1984年にリリースされたSTRAFE同名曲のリミックス・カバー。数々のヒップホップDJに取り上げられた、変態だけどクラシック重要曲。

8. Sure Shot / TRACY WEBER 1981
Larry Levanはもちろんのこと、世界中のDJ達から今も愛され続ける永遠のガラージ・クラシック。

9. I Just Gotta Have You (instr. ver.) / KASHIF 1983
80年代のカシーフは、都会的でスタイリッシュなフレーズやメロディを多数開発したスター・クリエイターでした。

10. Love (is gonna be on your side) / FIREFLY 1981
少しだけロックの香りも漂わせるFIREFLYのヒットシングル。この曲を含め、ニューヨーク・サウンド・クラシックにはCHANGEを筆頭にイタリア産の名曲が沢山あります。どちらかと言うとこの曲は当時日本のサーファー系ディスコで流行った記憶があります。

11. Stop Your Life / AGO 1982
アルバム「For You」より。イナタいメロディと独特の音使いが唯一無二のイタリア産ブギー。ジャケットをお見せ出来ないのが残念なのですが、黄色バックに長髪兄ちゃんの手描きイラストが何とも怪しい、他にもいい曲満載のLPです。

12. Stop Bajon (instr.) / TULLIO DE PISCOPO 1984
多くのヒットを持つディスコ・バンドKANOにも在籍していた、ジャズ・ドラマーTullio De Piscopoのソロ・アルバム「Acqua E Viento」から、Don Cherry参加の12インチ・シングルB面インスト。アメリカ人ミュージシャンではたぶん表現不可能なディープなサウンドはまさにバレアリックな一枚。

13. Tinsel Town (club mix) / RONNY JORDAN 1993
今年の1月に惜しくもこの世を去ったイギリス人ジャズ・ギタリストの12インチ・シングル。アシッド・ジャズ・ムーブメントを代表するギタリストでありながら、その演奏スタイルはいたって正統派。誰もが聴き覚えのあるこの曲をシンプルで骨太なハウス・ビートに乗せながら、爽やかでスムースなアレンジに仕立てています。 

14. Easy Groove / BTO 1977
1970年代前半絶大な人気を誇った、カナダの巨漢ハード・ロックバンドBackman-Turner Overdrive(略してBTO)。1977年に武道館まで彼らを見に行ったのを思い出します。ただしこの曲はハードなロックではありません。タイトル通り、ゆったりとしたグルービーなミッド・ソングです。

MIXCLOUD LCR a fake soundtrack-1

写真-5

もうおなじみになりましたMIXCLOUDでのLCRのミックス、今回は私の選曲をUPいたします。これまでのDisco,Rare grooveもせまいジャンル分けにとらわれず、その人なりの解釈の自由さを持ったものになっていたと思います。私はさらに輪をかけて”a fake soundtrack”(ここからMIXCLOUDにジャンプします)ということで,私にとって「映像が浮かぶ楽曲」であったり全体として「架空の物語のサウンドトラックになっているような」そんな感じの緩いミックスをしています。どうぞsit back&relaxという感じでお楽しみいただければと思います。

楽曲名とアーティスト名は以下の通りです。

1.Um Canta De Afoxe Para O Bloco De Ile(Ile aye)/Caetano Veloso

2.Sunshower/Dr.Buzzard’s Original Savannah Band

3.Pauvre Lola/Serge Gainsbourg

4.Last Tango In Paris-Jazz/Gato Barbieri

5.Boss Tres Bien/Quartette Tres Bien

6.Elle A…Elle A Pas/Michel Legrand

7.Man From Wareika/Rico

8.Sincerely Yours/Carlton&The Shoes

9.Kingston Dub Town/The Dynamites

10.Going Places(Zemix Version)/Kid Creole&The Coconuts

11.Don’t You Worry ‘Bout A Thing/Cal Tjader&Carmen McRae

12.Early Morning Love/Moacir Santos

13.Vida Boa/Seigen Ono

過去のサイトに習って、それぞれの楽曲についてのコメントを加えます。お聴きになりながら参照いただければと思います。

1.子供の歌声とハンドクラッピングが印象的なこの楽曲でa fake soundtrackの幕開けとしました。ボサの正統的な継承者に安住せず、エキセントリックな 音楽活動で知られるカエタノ。名古屋君同様私も大好きなトーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンも彼のブラジリアン・ミュージックのコンピレーションアルバムで取り上げていた一曲です。

2.雷鳴とにわかに降り出した雨の音、そして子供たちの歌声が正に「映像が浮かぶ」2曲めは言わずと知れたサバンナバンド。詳しくは私の過去のサイトを参照ください。

3.”ゲンズブール・パーカッション”からスライ&ロビーとのジャマイカものまで大好きな楽曲も多いゲンズブール。ここではフランス・ギャルの笑い声が耳に焼き付く一曲を選びました。(関心のある方はyoutubeで若き日のゲンズブールと歯並びの良いフランス・ギャルの笑顔もお楽しみください。)

4.そして本物のサウンドトラックよりこの一曲。パリの街をチェイスするマーロン・ブランドが目に浮かぶような疾走感のあるナンバー。

5.続いてはライブ感のあるラテン・ジャズ。「オレー!」がかっこいい。

6.そして大御所ルグラン。私たちのグループ名の元となった映画“Le Cercle Rouge(仁義)”も元々は彼が映画音楽をやっていた(途中降板)。ルグランと一発でわかるこの曲。

7.スカタライツとともにパイオニアのリコ。ブルーノートからリリースもあるのであえてジャメイカンジャズと紹介します。その後渡英、2トーンの大好きなスペシャルズと活動していたのもうれしい限り。

8.以前にサイトで取り上げたこのグループ。そちらを参照ください。

9.ロード・クリエーターの「キングストン・タウン」のdubヴァーション。キラーです。キングストンの夜景を思い浮かべます。

10.Kid Creoleことオーガスト・ダーネルと私たちLCRのメンバーは、初めての東京公演のとき親交ができ、その後NYの彼とアドリアーナのマンションにお邪魔するという奇縁を得ました。トロピカルギャングスタの冒険譚的な彼のアルバムのコンセプトから私のfake soundtrackは大きな影響を受けていることを認めざるをえません。これはZeレーベルからのバージョン。

11.ヴィブラフォーン続きでCOOL!なCal Tjadar。言わずと知れたスティビーのカバー。

12.BlueNoteからサウダージな感じ。

13.Commeのショーの音楽も担当していた。映像が目に浮かぶこの曲で“a fake    soundtrack-1″を締めたいと思います。お聴きいただきありがとうございました。