sartoria DALCUORE napoli-サルトリアスーツの気分

昨年の8月のオーダー時のサルトリアスーツへの回帰軒分を満載したダルクオーレのスリーピース
昨年8月のオーダー時のサルトリアスーツへの回帰気分を満載したダルクオーレのスリーピース

昨年の8月のオーダー、そして今年2月の仮縫いを経て、待つこと10ヶ月、やっとダルクオーレのスーツが仕上がってきました。マーティンソンのチャコールヘビーフレスコ、仕様はピークドラペル、3つボタン段返り、チェンジポケット付きのジャケットに、ジレ、そしてパンツはベルトレス、股上深めのワンプリーツという昨年8月時の『サルトリアスーツへの回帰』という気分を満載したスーツです。

音楽でもスタイルでも共有される潜在的無意識がある方向性へと顕在化するのを感じる時があります。多くのスタイルを見、多くの音楽を聴いていると、自分に嗅覚に引っかかるもののがすこしづつ自分の心の中に積み重なっていって、ある時期に方向性として見えてくる。このWEBで過去に書いてきたスタイルページの一つの到達点が今回のダルクオーレのサルトリアスーツと言えるかもしれません。

 

英国的な生地とスタイルをナポリのサルトで仕上げたスーツ
英国的な生地とスタイルをナポリのサルトで仕上げたスーツ

スーツの全体としてのバランスを見てみましょう。カジュアル化、極まったタイトフィット化の反動としての『スーツの気分』を表現するとき、仕立て屋のスーツ本来の適正なフィット感、ドレープの醸し出すエレガントさといった当たり前なことが大切に思えます。写真から着丈やパンツ幅(腰回りやワタリ)の変化を感じ取っていただけると思います。一番迷ったラペル幅のこれ見よがしでなく幅広、という狙い通りの仕上がりで大満足でした。

 

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チェンジポケットやスリーピースの選択は、生地とともに英国的なもの、クラシックへの回帰です。

アイロンワークも秀逸なパンツ
アイロンワークも秀逸なパンツ

パンツもクラシックさ、仕立て屋感を高める特徴的なディテールを盛り込みました。ベルトレス・サイドアジャスターにし、ワンプリーツで深めの股上からワタリにかけて余裕を持たせつつテーパード、きれいなラインがでています。

ウエスマンの幅を広く、持ち出しも長いディテール
ウエスマンの幅を広く、持ち出しも長いディテール ウエストには作り手の名前とメモが紙で止められています

ウエスマンは仮縫い時に、ルイジの提案に従いウエスマンの幅を広く、股上を深くしています。ツゥ マッチなクラシックさでコスプレっぽくならない範囲で。

 

プリーツも美しく、新鮮!

ラペルの返りからフロントの逃げにつながるラインがお気に入り
ラペルの返りからフロントの逃げにつながるラインがお気に入り

何より気に入ったのは、ピークドのラペルの美しい返り(ルイジの提案通り2つボタンでなく、三つボタンにしたことでの段返りのラペルのボタンホールも)からダルクオーレの特徴的なフロントの逃げへのラインのつながりの美しさ!

暑くなってきましたが、早速試作を繰り返した白レギュラーカラーのシャツと黒ツイルタイでガンガン着たいと思います。スリーシーズン、ジレあり、ジレなしでサスペンダーを組ませる等々の変化を楽しみつつ着れそうです。

 

おまけはクラシックなネイヴィジャケット、グレイパンツのリニューアル。BEAMSのカスタムテーラーで仕立てました。全くベーシックで面白みがないように見えるかもしれませんが、ツイスト感のあるコンサバという自分なりの更新です。

ジャケットは、カノニコのホップサック、ゲージサンプルよりボタン位置を下げ、襟幅を広げ、着丈を出し、ダブルステッチとこれまたサルトリア感あふれるアレンジに。パンツはツープリーツにしてみました。

ビッグペーズリーのタイで合わせるつもりです。

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現在オーダー中の冬物モノトーングレンチェック、ダブルブレスト、チェンジポケット付き、ベルトレスのツープリーツパンツのスーツは8月の仮縫い時ルイジが来日した時ににまたレポートしたいと思います。

さて来夏に向けては、ステッチがよれててきて味がでる、コットンスーツかサッカーのスーツでしょうか?

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