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1961年東京生まれ。 川野氏の2学年後輩として1980年代前半に川口氏と出逢う。 15歳から始めた音楽収集は現在も継続中。アナログレコードをこよなく愛す。 20世紀終わりには、アメリカまで好きなバンドを追いかけるため会社員を辞める。 社会復帰後まじめに働きつつも、自分に出来ることと役割について未だ妄想模索中。 Music: 70~80's Rock & Disco Boogie, early House, Clube de Esquina, Phish Cinema: Andrei Tarkovsky, Leos Carax, Jean-Jacques Beineix Style: HippieからNeo-Tradまで。30年ぶりにJ.M.Westonの履き心地にしびれる。 Food: 美味しいものがすき。でも好き嫌いあり。

THE BLING RING 「ブリングリング」

©2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved
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カラッとした明るいLAを舞台に、ファッショナブルなモード全開でお屋敷に忍び込んでは買い物をするように楽しく盗みを繰り返す10代の若者達。そのターゲットは彼らが憧れるハリウッド・セレブリティの面々。2008年から2009年にかけて実際に起きた事件を題材に淡々と進んで行くこの物語は、ファッションやブランドに興味がある方なら次々と出てくる本物の、服、靴、バッグ、インテリアを見ているだけでもワクワクする、まさにブリングリングな映画です。特に劇中登場するパリス・ヒルトン邸は実際に盗難にあった本人宅を使って撮影されたものですが、まるで作られた映画セットのように現実離れした部屋の数々に驚かされながらも笑えます。窃盗団リーダーの一番のお気に入りが、被害者のひとりでハリウッドの問題児として有名なリンジー・ローハンというのも納得です。

©2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved
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軽いタッチでお洒落な映像は「ゴシップガール」のようなアメリカのTVドラマを見ているような錯覚を覚え、ソフィア・コッポラの映画を見ている事を忘れてしまいそうになるところもありますが、モダンな建築物や光の絨毯ともいわれる夜景の映像などさすがに美しい。Los Angelsはつくづく絵になる街です。先日やっとDVDで観る事ができた「ドライヴ」という、まるでアメリカン・ニューシネマな快作もLAを舞台にしているのですが、そちらは80年代のスタイリッシュでファンタジックに乾いたLAだったのに対して、「ブリングリング」はリッチなティーンエイジャーとLAの今の日常をリアルに、キラキラに描いています。パーティやドラッグを楽しむように窃盗を繰り返し、公然と戦利品を友達に自慢したりSNSに写真をアップする彼らの日常を描きながら、ソフィア・コッポラは「どんなに狂っていてもこっちが現実なのだ。」と私たちに言っているかのようです。

©2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved
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映画を観賞後、原作「ブリングリング/こうして僕たちはハリウッドセレブから300万ドルを盗んだ」(ナンシー・ジョー・セールズ著)を読んだのですが、実際の犯人達はそれぞれにもっと個人的な問題や悩み、コンプレックスや病気を抱えた子供達で、その後の話もそれぞれの弁護士が深く関わって来る事で、真実とは違う証言があったり、犯人同士で責任のなすり付け合いをするなど、事件はもっと複雑な展開になっています。しかしこの映画でソフィア・コッポラはそれらの余計な贅肉を出来るだけ削り落とすことで、事件の本質である「アメリカがこんなにおかしな事になっている」現状をさらりとお洒落に、そしてちょっとシニカルに見せてくれます。逮捕後に主犯格の女の子レベッカが、被害者のセレブリティ達と面会した担当刑事に向って、ワクワクしながら目を輝かせて質問するシーンがあります。「リンジーは、私のこと何ていってた?」これは今のアメリカが抱える問題をうまく言い表しているようです。狂っているけどピュアなのです。

なお、この作品は私たちサイトのシネマ・ディスカッションでも取り上げる予定です。ご期待ください。ソフィア・コッポラ最新作「ブリングリング」は12月14日(土)より、渋谷シネクイント他にて全国順次ロードショーです。

公式FACEBOOK

また立川シネマシティでは、ソフィア・コッポラ祭りを開催予定です。
 

Mix Cloud LCR Disco-2

MIX CLOUDは、英国のSOCIAL MIX SOUND STREAMING サイトです。
ここには世界中のDJやミュージシャン、メディアが集まり、各自の選曲やミックスを公開しています。
私たちセルクル・ルージュでも、LECERCLE ROUGE JAPONというアカウントを持ち、私たちや仲間のセレクトを、どんどんこの場で紹介をしていく予定です。
第3回は、私の2回目となります<LCR Disco-2>をお送りします。前回聴いて頂いた方ならお分かりのように、なつかしのメジャーヒットをお待ちだった方にはご期待に添うことができず申し訳ありません。
今回はさらに変化球という事で、アメリカよりヨーロッパ、黒人より白人の方向で選んでみました。年代も1980年代初頭を中心にセレクト。この1980~1984はバンドが人力からオール・エレクトロに移行する過渡期で、同じバンドに両方が混在し、楽器やディティールの側面からも興味深い時期です。その当時はイマイチだった曲やアレンジも、今あらためて聴くといい曲に聴こえて来る事があります。30年という長い年月と自身が年を重ねて丸くなったのもありますが、昔よりジャンルの境界線が曖昧かつ寛容になってきた現在だからこそ、偏見なく曲そのものが魅力的であれば新鮮に聴こえて来るのかもしれません。
下にあるLCR Disco-2というリンクボタンを押して頂くと、MIX CLOUDのページにジャンプします。以下トラックリストを作りましたのでご覧下さい。

 

LCR Disco-2

1. Funk The Rock / ATMOSFEAR
2. On A Journey (I sing the funk electric) (instr.) / ELECTRIK FUNK
3. Playboy en Detresse (instr.) / STYLE
4. Every Single Night / UNIVERSE
5. Can I Be with You Tonight / STEVEN & STERLING
6. Let’s Get It Right (dub mix) / KEYWI
7. Feel Alright / FIREFLY
8. Tour de France (remix) / KRAFTWERK
9. Dolce Vita (instr.) / RYAN PARIS
10. We Can Make It (instr.) / PURPLE FLASH
11. Rising Star (cosmix) / RAH BAND
12. Don’t Stay for Breakfast / STROER
13. Souvenir / ORCHESTRAL MANOUEVRES IN THE DARK

Selected by Yasushi Nagoya