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満員御礼!「Flying Bodies」スペシャルイベント・スクリーニング

出演者集合。中野裕之監督、Blue Tokyo, Open Reel Ensemble、青森山田高校荒川監督
出演者集合。中野裕之監督、Blue Tokyo, Open Reel Ensemble、青森山田高校荒川監督

12月12日立川シネマシティ2で開催された中野裕之監督のノンフィクションフィルム「Flying Bodies」のスペシャルイベント・スクリーニングは、お陰さまで全てのチケットが完売し、通常の映画館では考えられない程の熱い熱気の中、無事に終了しました。
立川まで来場して頂いた皆様、多大なご協力を頂いた立川シネマシティの皆様、ISSEY MIYAKEのスタッフの皆様ありがとうございました。

ここで簡単に当日の模様をレポートさせて頂きます。
「選手達のパフォーマンスが素晴らしいと思ったら、FACEBOOKのいいね!をするような感じで、映画の上映中もどんどん拍手をして下さい」
という中野監督の挨拶でスタートした本編上映は、立川シネマシティ2の素晴らしいサウンドシステムにも後押しされ、後半のステージ部分では観客の皆様の拍手がなり続く、熱い上映になりました。
上映終了後のイベントは、中野監督の進行で、まずモーショングラフィックスを担当した中村勇吾さんのメイキング映像でスタート。

中野裕之監督の挨拶。目立つジャケットは、もちろんISSEY MIYAKEです。
中野裕之監督の挨拶。目立つジャケットは、もちろんISSEY MIYAKEです。

続いて最初のゲスト、オープンリールアンサンブルが登場。旧式のオープンリールデッキと現代のPCを融合させて、オープンリールデッキをDJ用ターンテーブルのように操る彼らのベールに包まれた姿の実態を、映像交えて中野監督とメンバーが解題。
続いて行われたミニLIVE。まずはオープンリールアンサンブル単独で1曲ライブ。
SPINをテーマにした彼らのプレイ方法やコンセプトについて話を聞いた後のライブだけに、観客の皆様も興味津々。
実際私も目の前で彼らの機材を見ましたが、ビンテージなオープンリールデッキに、自家製の機材とPCが接続されている佇まいがとても格好よく、アナログとデジタルを見事に結晶させているその独創性溢れる姿に感嘆しました。

続いて早くも2曲目に青森大学OBを中心に結成された新体操のプロチームBLUE TOKYOが登場。
この2曲目は、立川のイベント用に新たにオープンリール・アンサンブルが制作したヒップホップフレイバーの新曲に、BLUE TOKYOがパフォーマンスを合わせたコラボレーション。映画館のスクリーン前という至近距離でのバック転やパフォーマンスに、かけ声と歓声があがりました。
続く3曲目は、BLUE TOKYO単独のパフォーマンス。
BLUE TOKYOは、青森山田高校や、青森大学のOB中心に構成された新体操&ダンスのチーム。いわば各世代のチャンピオンばかりが集まった超アスリート集団です。シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマンスのように、美しく動き回る彼らの姿に、普段の映画館とは違った種類の熱気が劇場内を包み込む中、一気に終了。
6分間という短い時間でしたが、2組のユニットのコラボレーションが見事に結実したパフォーマンスを、立川まで来て頂いた皆さまにご披露する事が出来ました。

その後は青森山田高校新体操部荒川栄監督が登場し、和気あいあいな空気で、新体操の世界のお話をして頂きました。
最後に中野監督が、坂本龍一さんの曲に合わせて、モンゴルで撮影した映像を組み合わせたDIGITAL GARAGEのショートフィルム「EAST MEETS WEST」を本邦初公開で上映し、イベントも無事終了しました。

Blue Tokyo
Blue Tokyo

続いて少しだけ、このイベントの経緯をご紹介します。
中野裕之監督から「面白い作品が出来たので、是非立川シネマシティで上映したいので、協力して欲しい」という連絡があり、急遽打ち合わせをしたのが、10月18日。そこからシネマシティに協力をお願いし、快諾頂き、日程が決まったのが、10月20日。
実は中野監督とセルクル・ルージュでは、かねてより日本で一番のサウンドシステムを持っている立川シネマシティ2で、何か面白い企画をやりたいと話をしており、ようやく実現した次第です。
上映決定と同時に出てきたのは、「何とか皆さんを楽しませたい」という中野監督のサービス精神から生まれた映画館という枠を超えたイベントの企画。それがオープンリールアンサンブルと、BLUE TOKYOの出演でした。

立川シネマシティは、DJイベントなども行っており、通常の映画館よりは遥かにイベントをやる環境は整っています。
しかし映画館という基本条件の枠内にはある為、時間的及びスペース的な制約は幾つかあり、新作で多忙な中野監督が日本に滞在しているスケジュールも限られていた為、様々な条件が制限された中での準備期間となりました。
そんな環境の中両グループは、ISSEY MIYAKEのスタッフの方々と協力しながら、ギリギリまで準備を重ねてくれました。
開催前々日の夜には、BLUE TOKYOが、閉館後の劇場で終電まで、自分たちの単独パフォーマンスの場当たりとリハーサル。
前日の夜には三宅一生さんのスタジオをお借りして、両者が初めて生でセッションするリハーサルを行いました。
そこで両者が色々セッションしながら作り上げたのが、今回の6分間のパフォーマンスです。

ISSEI MIYAKEスタジオでのリハーサル
ISSEI MIYAKEスタジオでのリハーサル
シャッタースピードが追いつかないリハーサルでのバック転
シャッタースピードが追いつかないリハーサルでのバック転

エンターテインメントに徹する中野監督の強い想いで実現した今回のイベントですが、来場された方々も、出演者も皆が笑顔で終わった気持ちのよい一夜となりました。
この監督二人の笑顔に、その成果は象徴されています。

監督二人の2ショット。衣装にご注目下さい。 監督二人の2ショット。衣装にご注目下さい。

「Flying Bodies」の上映も、テアトル新宿の上映が延長になり、大阪テアトル梅田での上映も開始されました。

「Flying Bodies」はまだまだ続きますので、未見の方は是非この機会にご覧ください。
最後にこのイベントで初公開された坂本龍一さんと中野監督のコラボレーションフィルム「EAST MEETS WEST」を、紹介させて頂きます。

Message from Hiroyuki Nakano (中野裕之監督”Flying Bodies”)

中野裕之監督と、青森山田高校男子新体操部荒川栄監督
中野裕之監督と、青森山田高校男子新体操部荒川栄監督

中野裕之監督のノンフィクションフィルム「Flying Bodies」は、お陰さまで大変好評で、テアトル新宿での上映は、本日より2週間の上映延長となりました。
立川シネマシティ2で12月12日(木)19時半より開催しますスペシャルイベント・スクリーニングも、出演者が決定し、チケットも残り少なくなってきております。
尚12日当日は、中野監督がある大物ミュージシャンとのコラボレーションで、モンゴルで撮影した新作ショートフィルムが、本邦初公開として同時上映される事になりました。

代々木国立競技場での本番撮影時のオープニングは、涙が溢れてしまい、カメラをうまく動かせなかったという中野監督のこの作品にかける熱い想いを、メッセージとして頂きました。
作品を既にご覧になった方、これからご覧になる方、そして今はご覧になる予定のない方も、是非このメッセージを読んで頂ければと思います。
中野監督は、青森大学新体操部の部員達と正面から向き合い、狙って撮るドキュメンタリー作品ではなく、純粋な記録映像として、商業ベースでは考えれない程の時間をこの作品に注ぎ込み、素晴らしいノンフィクションフィルムを作り上げました。

以下中野裕之監督からのメッセージです。

僕は音楽が好きでミュージシャンになろうと
思って青春時代を過ごしました。
そして、自分の才能のなさは自分が一番良く知っている
ということで、映像の世界に方向を変えました。
そこで、僕の生き方を導いてくれた上司に出会いました。
残業はするな、仕事は早く終わらせて、面白いことに時間を
かけろ。おかげで、早く仕事を終わらせて遊びまくったおかげで
いろんな世界の人とも知り合ったり、出会ったりして
今の自分ができたと思っています。

今回、青森に行って、僕がギターに没頭していた青春時代の代わりに
体育館の中で青春を過ごす男子新体操部の学生さんたちに
出会いました。
純粋で、指導の先生や監督の言うことを素直に聞く統制のとれた
体育会系の若者。
そこに、外人ですよ。しかもスパイダーマンを合成じゃなくて
劇場でビュンビュン空中を飛ばす舞台の演出をやったような
外人がきて、無茶なことを言うんです。
それをやったらぶつかるでしょ、ああ、ほらぶつかった。
そして、いつのまにか、それが形になっていくんです。
3ヶ月くらい観察していて、
気づいたことは、ただ、ひたすら、集中してそのことだけを
やることが許される時には、それをまっしぐらに追求して
いくと、大変だし、つらいけど、やっぱり、なにか精神を
成長させるような山を超えることができるということです。

これは、ものを作ったり、なにかの仕事をやれば
体験できることでもありますけど。
青森大学男子新体操部はとにかく特別なんです。

選ばれた能力をさらに磨いてのみ到達することができると
言う意味では、歌を歌える人やギターがうまい人は1億人くらいいた
としても、必ず、人を感動させることができる人は少ないという
事実や、1000人デビューしてCDを出しても
10年後には2人くらいしか残っていないということで、
夢があっても挫折があるという意味では、芸能の世界もスポーツも
はかなくてきびしい世界なんですが、
映画、「ラストサムライ」で、最後にいい台詞があって、
「どうやって死んだじゃなくて、どう生きたか教えてくれ」
ってあって、
まさしく、生きているその瞬間が輝く時のために
苦労があって、怪我して挫折したとしても、
一度でもそのすばらしい輝きに到達した瞬間を体内に
覚えさせたとしたら、その人はその後に運動できなくても
違う人生を歩む時に、乗り越えていく力を持っているし
その子孫にDNAに記録されて伝わっていくんだと思います。

そんな輝く瞬間を撮れたことに感謝しています。

中野裕之 Hiroyuki Nakano