“FLYING BODIES” Special Event Screening 出演者決定!

©2013フライングボディーズ製作委員会
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先日お知らせしました中野裕之監督のノンフィクション・フィルム「FLYING BODIES」スペシャルイベント・スクリーニングの概要が決まりました。

スペシャルイベント・スクリーニング
中野裕之 × Open Reel Ensemble × BLUE TOKYO

シネマ・ツーでのスペシャルイベント上映の内容が決まりました!
12 月 12 日(木)午後 7 時 30 分から、日本一の音響を誇る映画館シネマ・ツー(JR 立川駅北 口モノレール沿)で行なわれる一夜限りのスペシャルイベント上映の内容が決定しました。 「FLYING BODIES」上映終了後、中野裕之監督、オープンリールアンサンブル、BLUE TOKYO によるライブトーク+映像+ミニパフォーマンスが行なわれます。中野監督はこの映画づくり に込めた思いを語るだけでなく、監督が撮影した新たな映像を通して、7 月に行なわれた「青森 大学男子新体操部」公演の音楽や映像の舞台裏の様子を明らかにします。また、同公演の音楽 を担当したオープンリールアンサンブルは、男子新体操の演技にあわせた音楽づくりについて語り、デモンストレーションも行ないます。
そして、ダンス+男子新体操のプロユニットである BLUE TOKYO は、男子新体操の魅力を伝えるミニパフォーマンスを行ないます。
さらに追加情報として、中野監督がある大物ミュージシャンとのコラボレーションで、モンゴルで撮影した新作ショートフィルムを、本邦初公開で同時上映。さらにこの新体操のイベントや三宅一生さんのコレクションをサウンド面で支えるOpen Reel Ensembleを、中野監督が撮った映像も上映します。

Open Reel Ensemble
2009年より和田 永を中心に佐藤公俊、難波卓己、吉田 悠、吉田 匡が集まり活動を開始した。かつて磁気記録メディアが広く普及していた時代に、最高の音質と性能を持ったオープンリール式磁気録音機。彼らはそれをコンピュータとドッキングさせ、あたらしい「楽器」として甦らせ演奏する。
メディアアートと音楽の双方を自由に行き来する今注目を集めるユニット。

オープンリールアンサンブル
オープンリールアンサンブル

Blue Tokyo
2010 年結成したDance + 男子新体操のプロユニット。アスリートからアーティストへ… 研ぎ澄まされた肉体と高い芸術性を兼ね備えた唯一無二の新たな表現。国内ではテレビ・舞台のライブパフォーマーとして、また、シルク・ド・ソレイユによるMICHAEL JACKSON THE IMMORTAL WORLD TOURに参加するなど、男子新体操の活動を国際舞台へと広げている。今年1月に2000人を集めた初公演を成功させ、来年2月には「BLUE VOL.2」を開催する。

メンバー:大舌恭平 椎野健人 増田快雄 佐藤喬也 松田陽樹 石塚智司
メンバー:大舌恭平 椎野健人 増田快雄 佐藤喬也 松田陽樹 石塚智司

日時・場所
■時間:12月12日(木) 19時30分 開演 (19時開場予定)
■出演:中野裕之 + Open Reel Ensemble + BLUE
■料金:前売券1,800円 チケットぴあ ( http://w.pia.jp/a/00021285/ )
■問合せ web flyingbodies.jp
立川シネマシティー:シネマ・ツー TEL:042-525-1237

THE BLING RING 「ブリングリング」

©2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved
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カラッとした明るいLAを舞台に、ファッショナブルなモード全開でお屋敷に忍び込んでは買い物をするように楽しく盗みを繰り返す10代の若者達。そのターゲットは彼らが憧れるハリウッド・セレブリティの面々。2008年から2009年にかけて実際に起きた事件を題材に淡々と進んで行くこの物語は、ファッションやブランドに興味がある方なら次々と出てくる本物の、服、靴、バッグ、インテリアを見ているだけでもワクワクする、まさにブリングリングな映画です。特に劇中登場するパリス・ヒルトン邸は実際に盗難にあった本人宅を使って撮影されたものですが、まるで作られた映画セットのように現実離れした部屋の数々に驚かされながらも笑えます。窃盗団リーダーの一番のお気に入りが、被害者のひとりでハリウッドの問題児として有名なリンジー・ローハンというのも納得です。

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軽いタッチでお洒落な映像は「ゴシップガール」のようなアメリカのTVドラマを見ているような錯覚を覚え、ソフィア・コッポラの映画を見ている事を忘れてしまいそうになるところもありますが、モダンな建築物や光の絨毯ともいわれる夜景の映像などさすがに美しい。Los Angelsはつくづく絵になる街です。先日やっとDVDで観る事ができた「ドライヴ」という、まるでアメリカン・ニューシネマな快作もLAを舞台にしているのですが、そちらは80年代のスタイリッシュでファンタジックに乾いたLAだったのに対して、「ブリングリング」はリッチなティーンエイジャーとLAの今の日常をリアルに、キラキラに描いています。パーティやドラッグを楽しむように窃盗を繰り返し、公然と戦利品を友達に自慢したりSNSに写真をアップする彼らの日常を描きながら、ソフィア・コッポラは「どんなに狂っていてもこっちが現実なのだ。」と私たちに言っているかのようです。

©2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved
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映画を観賞後、原作「ブリングリング/こうして僕たちはハリウッドセレブから300万ドルを盗んだ」(ナンシー・ジョー・セールズ著)を読んだのですが、実際の犯人達はそれぞれにもっと個人的な問題や悩み、コンプレックスや病気を抱えた子供達で、その後の話もそれぞれの弁護士が深く関わって来る事で、真実とは違う証言があったり、犯人同士で責任のなすり付け合いをするなど、事件はもっと複雑な展開になっています。しかしこの映画でソフィア・コッポラはそれらの余計な贅肉を出来るだけ削り落とすことで、事件の本質である「アメリカがこんなにおかしな事になっている」現状をさらりとお洒落に、そしてちょっとシニカルに見せてくれます。逮捕後に主犯格の女の子レベッカが、被害者のセレブリティ達と面会した担当刑事に向って、ワクワクしながら目を輝かせて質問するシーンがあります。「リンジーは、私のこと何ていってた?」これは今のアメリカが抱える問題をうまく言い表しているようです。狂っているけどピュアなのです。

なお、この作品は私たちサイトのシネマ・ディスカッションでも取り上げる予定です。ご期待ください。ソフィア・コッポラ最新作「ブリングリング」は12月14日(土)より、渋谷シネクイント他にて全国順次ロードショーです。

公式FACEBOOK

また立川シネマシティでは、ソフィア・コッポラ祭りを開催予定です。
 

人はそれと知らずに、必ずめぐり会う。たとえ互いの身に何が起こり、どのような道をたどろうとも、必ず赤い輪の中で結び合うーラーマ・クリシュナー (ジャン・ピエール・メルヴィル監督「仁義」*原題"Le Cercle Rouge"より)