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MIX CLOUD LCR Disco-8

LCR Disco-8をMIX CLOUDにUPしました。
前回、前々回と典型的なニューヨーク・サウンドを中心に選曲しましたが、
今回は少々趣向を変えてRock系やDub的な音も含め、
白っぽいダンスミュージックで混ぜてみました。
下記LCR Disco-8のリンクボタンを押して頂くと、

MIX CLOUDのページにジャンプします。

楽しんで頂けたら幸いです。

LCR Disco-8
shuroom

  1. Good Friends / JONI MITCHELL 1985
    マイ・フェイヴァリット・SSW、Joni Mitchell1985年発表のアルバム「Dog Eat Dog」からの12inchシングル・プロモ盤。彼女独特のコード進行とクリアーなフレーズはそれだけでone and onlyなJoni Mitchellの世界なのですが、さらに個性的なのがこの曲にはサビ・パートがありません。

  2. Sneakers (fifty-four) (disco ver.) / SEA LEVEL 1979
    サザン・ロックの雄、オールマンブラザース・バンドのキーボードChuck Leavellがベースとドラムスを連れて結成したフュージョン・ロック・グループの、3rdアルバム「On The Top」からの12inchシングル・ロングヴァージョン。副題を見てもお分かりのように、この曲は当時NYにあったディスコ「STUDIO 54」に捧げられた曲とのこと。自身がまだ10代の頃、地元吉祥寺にもSTUDIO 54という名前のディスコがありました。多分名称無許可使用だと思いますが…

  3. Never Stop (electro) / STEVE WHITE & GARY WALLACE 1989
    Style CouncilのドラマーSteve Whiteが、バンマスのPaul Wellerにプロデュースをお願いして制作した12inch B面のエレクトロ・ヴァージョン。レーベルはGiles Petersonが設立したACID JAZZ RECORDS。1989年らしいデジタルとアナログの音が混在しながら、ファンカラティーナ的な南国の雰囲気も醸し出しています。

  4. Bali Ha’i (US disco mix) / DISCONECTION 1982
    The Pop GroupやPig Bag、SlitsなどをリリースしていたUKのY Recordsから、ミュージカル映画の古典「南太平洋」挿入歌「バリ・ハイ」のディスコ・カバー。エキゾチックで妖艶なヴォーカルはAngela Jaeger。80年代らしい妖しいエスニック・ニューウェーヴ・ダブに仕上がっています。Mick Karn的な変態ベースと後半のケチャやガムランの音がドープです。

  5. Spooks / Tom Tom Club 1981
    Tom Tom Clubの中でもアンダーグラウンドな雰囲気が前面に出たダビーなインスト。シングル「Wordy Rappinghood」のB面。どちらかと言うと奥さんのTina Weymouthより旦那のChris Frantzの趣味が色濃く反映されていると思われる1曲。MIXは当時旬なアーティストが挙ってアルバム録音に訪れていた、バハマはナッソーのコンパス・ポイント・スタジオのエンジニアSTEVEN STANLEY。

  6. Electric Avenue / EDDY GRANT 1983
    UKおよびアメリカで最高位2位を記録したEddy Grantの大ヒット・チューン。エレクトロでチープなリズムに、バイクのアクセルを噴かす音を模したエフェクトとファットなシンセ・ベースがストリート感いっぱいです。ガラージを通過した方には「Time Warp」が人気ですが、歌入りのこの曲も聴き直すと悪くありません。

  7. Rockin on Sunshine / ROCKERS REVENGE 1982
    前曲のEddy Grantがオリジナルのダンス・クラシック「Walking on Sunshine」をArthur BakerとJellybeanのコンビがカバーした12inchシングルのB面インスト。原曲のリフ以外はほとんど無視したダビーなアレンジはNew York Undergroundの臭いプンプンです。

  8. Every 1’s Winner / HOT CHOCOLATE 1978
    白黒混合UKファンク・バンドの1978年ヒットシングルの12inch。ディストーションの効いたギターとシュワシュワのシンセに、スキンヘッドの黒人ヴォーカルErroll Brownが熱唱する個性的なこの曲は当時、米軍が運営するAMラジオ局FENでよく耳にしていました。

  9. Have’t Been Funked Enough (instr.) / EX TRAS 1983
    本来はUKレゲエ・ダブ・シーンで活躍していたEX TRASよる、ダビーでクレイジーなガラージ・クラシックB面。スカスカな上物に対して中低音域が太すぎるバランスの悪さが、大音量で快感を呼び起こします。

  10. Land of Hunger (dub ver.) / EARONS 1984
    アメリカのニューウェーヴ・バンド、EARONSの1984年発表のアルバム「Hear on Earth」からの12inchシングルB面。メンバーはそれぞれ「28」「22」「33」「69」「18」と自らを数字で呼び合い、安っぽい白いツナギに白いフルフェイス・ヘルメットをかぶっていて素顔は分らないのですが、PVを見るかぎり正義の味方っぽいw こちらのMIXも前述のTom Tom Clubで紹介したSTEVEN STANLEYが担当。ダブにも造詣が深い彼の本領発揮作です。

  11. Starchild / LEVEL 42 1981
    LOFTクラシックのこの曲は初期Level 42を代表する1曲であり、のちにバンドを離れる事となるWally Badarouの初期傑作でもあります。LOFTの主宰David Mancuso氏が来日した際、この曲をかけてくれて涙が出るくらい上がった記憶があります。

  12. Let Me Go (instr.) / HEAVEN 17 1982
    S. キューブリック「時計仕掛けのオレンジ」の劇中、主人公アレックスが女の子をナンパする際に話のネタで語ったアーティスト「ヘヴン17」からその名をとったUKニューウェーヴ・バンド。元Human Leagueの2人が、当時主流だったUKエレポップにファンク的な要素を取り込んだ2ndアルバム「The Luxury Gap」からの12inchシングルB面。ウニョウニョしたベースラインと明るいメロディとのコントラストがいいです。

  13. The Silver Gun / ROBERT PALMER 1983
    2003年パリにて惜しくもこの世を去ったRobert Palmer1983年発表のアルバム「Pride」より。この頃の彼はまだ、キレイなお姉さん達をはべらせながらスケベ顔でヘヴィ・ロックを歌う事もなく、アルバム毎に当時最新の「音」を、毎回違う方法で積極的に取り入れる先進的なミュージシャンでした。ここでも半分打ち込みっぽいソリッドなバックにインド古典音楽ラーガ旋律のメロディが融合した、新たなダンス・ミュージックを創造しています。

  14. T.N.K. (tomorrow never knows) / 801 1976
    Roxy MusicのPhil Manzanera(g.)とBrian Eno(Vo. & Keys.)、元Quiet SunでMatching MoleのBill MacCormik(b.)、元Curved AirのFrancis Monkman(keys.)、etc.、Roxyの2人とカンタベリー系凄腕ミュージシャンによって1976-1977の1年間のみ活動した伝説のUKのプログレ・バンド801。Drumsは現在上原ひろみとトリオを組んでいる当時まだ19歳だったSimon Phillips。ここでの彼のドラミングは若々しくパワフルでありながら、テクニック、グルーヴ共に既に名人の域に達しています。彼らの活動は3回のイギリス国内公演のみで、このアルバムはその3回目のLast Liveを録音したもの。取り上げた曲はThe Beatlesの「Tomorrow Never Knows」なのですが、自分はオリジナルではなく801の演奏を聴いてこの曲が好きになりました。

  15. What Game Shall We Today / RETURN TO FOREVER 1972
    Chick Corea(Keys.)が、Stanley Clark(b.)、Joe Farrell(sax & flute)、Airto Moreira(d. & per.)、Flora Purim(vo.)と結成した70年代を代表するスーパー・クロスオーバー・グループ。ECMからのファースト・アルバムより、カモメが飛んでいるジャケットのイメージそのままに、Floraが爽やかに歌い上げるA面ラストの名曲を最後に入れておきます。

MIX CLOUD LCR DISCO-6

LCR disco-6をMIX CLOUDにアップしました。
いままでディスコと銘打ちながら、それ以外のジャンルも多岐に渡って積極的に取り上げてきましたが、今回は原点回帰ということでニューヨーク・サウンドを中心にセレクトしています。
ニューヨーク・サウンドとは、主にダンス・クラシック愛好家の間で使われる言葉で、1979~1985年頃のニューヨークのディスコやクラブで流行った曲達を総称してそう呼んでいるようです。
その特長を明確に説明するのは難しいのですが、俗にいうフィラデルフィア・サウンドのような70年代全盛だった典型的なディスコ・ミュージック(BPM120~130)と比較すると、ややゆったりしたテンポ(BPM110~118)が多く、より都会的でモダンな楽曲が目立ちます。
キラキラした上物やファットなベースラインを前面に押し出しながら、ドラムパターンは一見バリエーション豊富なようで基本は踊りやすい4つ打ちです。
キーボードやシンセがリードを取る曲が目立つ中、当初はバンド形式のファンク・グループが多かったのですが、機材の発達により1984年頃を界にベースやドラムも徐々にキーボード化され、弦楽器や打楽器による生演奏の醍醐味は薄れて行きます。しかしそんな過渡期だからこそ、例えば当時は時代遅れと評されながら、後に名曲となる作品が見つかるのもこの時代の面白さです。
とか散々言っておきながら、
後半3曲はニューヨーク・サウンドじゃないですね。。。
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楽しんで頂けたら幸いです。

LCR Disco-6
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1. Cheating / PRESTIGE 1983
これぞザ・ニューヨーク・サウンド。この手の音が好きな方々からはなかなか人気の一枚なのですが、本作含めてシングル2枚を発表しシーンから消えたマイナーグループのデビューシングル。イントロから入ってくるフレーズ「チ・チ・チ・チ・チーティン♪~」は、一度聴いたら忘れられません。

2. Rescue Me (instr.) / SYBIL THOMAS 1983
数多くのガラージ・クラシックをリリースしていたWEST ENDからのミディアム・ブギーB面インスト。同レーベルを代表するRaw Silkの女性リードヴォーカルSybil Thomas唯一のソロ作品。チョッパーなベースが心地よいです。

3. For You and Me / AFFINITY 1984
1970年発表アルバムが名盤なイギリスのJazz系プログレ・バンドAFFINITYではありません。1984年フランス発のマイナー・ディスコ・グループによる12インチのB面。哀愁系白人ブギー。

4. I Found Lovin’ / FATBACK 1984
50~60年代から活躍してきたドラマーBill Curtis率いるファンクグループ、FATBACK BAND。時代の流れか1979年にバンド名からBANDを外してよりディスコな方向に傾倒して行きます。メロディアスで極太のシンセ・ベースが腰を揺らすメロウブギーに仕上がってます。

5. Out of The Night / SERGE PONSAR 1983
フランス産黒人シンガーによるニューヨーク・サウンド。軽快なギターカッティングやシンセのエフェクトが効いているモダンなユーロ・ディスコです。

6. I Need Your Love (disco dub) / CLEM CURTIS 1979
サブタイトル通り、ダビーなセミ・インスト・ディスコ。今でこそディスコ・ダブという単語は一般的になりましたが、1979年にその原点とも言うべき曲がすでに存在していました。

7. Set It Off (remix)(12′ club version) / C SHARP 1985
1984年にリリースされたSTRAFE同名曲のリミックス・カバー。数々のヒップホップDJに取り上げられた、変態だけどクラシック重要曲。

8. Sure Shot / TRACY WEBER 1981
Larry Levanはもちろんのこと、世界中のDJ達から今も愛され続ける永遠のガラージ・クラシック。

9. I Just Gotta Have You (instr. ver.) / KASHIF 1983
80年代のカシーフは、都会的でスタイリッシュなフレーズやメロディを多数開発したスター・クリエイターでした。

10. Love (is gonna be on your side) / FIREFLY 1981
少しだけロックの香りも漂わせるFIREFLYのヒットシングル。この曲を含め、ニューヨーク・サウンド・クラシックにはCHANGEを筆頭にイタリア産の名曲が沢山あります。どちらかと言うとこの曲は当時日本のサーファー系ディスコで流行った記憶があります。

11. Stop Your Life / AGO 1982
アルバム「For You」より。イナタいメロディと独特の音使いが唯一無二のイタリア産ブギー。ジャケットをお見せ出来ないのが残念なのですが、黄色バックに長髪兄ちゃんの手描きイラストが何とも怪しい、他にもいい曲満載のLPです。

12. Stop Bajon (instr.) / TULLIO DE PISCOPO 1984
多くのヒットを持つディスコ・バンドKANOにも在籍していた、ジャズ・ドラマーTullio De Piscopoのソロ・アルバム「Acqua E Viento」から、Don Cherry参加の12インチ・シングルB面インスト。アメリカ人ミュージシャンではたぶん表現不可能なディープなサウンドはまさにバレアリックな一枚。

13. Tinsel Town (club mix) / RONNY JORDAN 1993
今年の1月に惜しくもこの世を去ったイギリス人ジャズ・ギタリストの12インチ・シングル。アシッド・ジャズ・ムーブメントを代表するギタリストでありながら、その演奏スタイルはいたって正統派。誰もが聴き覚えのあるこの曲をシンプルで骨太なハウス・ビートに乗せながら、爽やかでスムースなアレンジに仕立てています。 

14. Easy Groove / BTO 1977
1970年代前半絶大な人気を誇った、カナダの巨漢ハード・ロックバンドBackman-Turner Overdrive(略してBTO)。1977年に武道館まで彼らを見に行ったのを思い出します。ただしこの曲はハードなロックではありません。タイトル通り、ゆったりとしたグルービーなミッド・ソングです。