Why Melville?

ジャン=ピエール・メルヴランスの孤高の映画作家です。
初期のレジスタンス的な思想のものから、文芸的な作品、後年のスターを起用した暗黒街もの=フィルムノワールまで、作品数は少ないものの、幅広いジャンルの映画を作っています。
時代的にはヌーヴェルヴァーグとも被りますが、ヌーヴェルヴァーグとは一線を画する存在であり、彼独自のスタイルで、芸術性と娯楽性が両立する作品を作っていました。
私たちは、そのメルヴィルの持つ娯楽性+芸術性の両立と、映像+音楽+ファッションが一つの信念を持って融合する彼のスタイルを強くリスペクトして、このWEBのタイトルを名付けました。

メルヴィルの最も知られている作品は、アラン・ドロン主演の「サムライ」です。
私が初めて観たメルヴィル作品も「サムライ」で、ドロン演じる寡黙な殺し屋ジェフ・コステロのクールさに、すっかりはまってしまいました。
「サムライ」、「仁義」(Le Cercle Rouge)、思いがけずも遺作となった「リスボン特急」と、晩年の3作は、ドロン3部作と言われ、比較的地味だったメルヴィルの作品が大きく世界に認知されるようになりました。

Le Samourai 1967
Le Samourai 1967

こちらはこのwebのタイトルでもある「仁義」1970年公開時のフランスの予告編です。この作品は、メルヴィル作品としては、フランス国内で最大のヒットとなりました。
アラン・ドロン、イブ・モンタンという2大スターの競演が当時は話題でしたが、非常にフランス的な作品だった「サムライ」に比べると、メルヴィルが好きだったという1940〜50年代のハリウッド産フィルムノワールの影響が強く感じられます。

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